登場人物 北原→後輩 ぴーすけ
場所→休憩室
時間→就業間際
あんたもやがな
2人は休憩室で1枚の紙を覗きながらしゃべっている。
紙は職場のメンバーの所有している免状や修了証のリストだ。
上司が班を形成する時に平均的な力関係にする判断材料の1つだ。
ぴーすけ「皆ようけ資格持っちょってやね。
…あら、北原はあんまり持ってないみたいやねぇ。もうちょっと頑張らんにゃーね。」
北原「勉強苦手なんですよ。危険物取扱者とか受けてますけど、なかなか。」
頭を掻きながら北原は恥ずかしそうに言う。
ぴーすけ「なんで持ってた方がええと思う?」
北原「やっぱ色んな事が出来る様になるけぇじゃないですか?」
ぴーすけ「まあ会社としてはそうゆう事かもね。一人が色々出来ると重宝するけえね。
…じゃなくて、俺とかが後輩に資格取った方がええっていう理由よ。」
北原「同じ理由じゃないんですか?」
ぴーすけ「違うよ、考えてみ。」
北原「分かんないです。」
ぴーすけ「早えーよ。
あんね、上の人が評価する時、似た位の実力が2人おったらどうするよ?
片方が、積極的に資格試験受けて取ってるって事実があったらそっちの評価を上げるやろ。」
北原「なるほど。普段から競争相手がいなければ必要ないですね。」
ぴーすけ「ん~。ちょっと言いたいことがちゃんと伝わってない気がするけど…まあええや。」
もうそろそろ定時かと時計に一回、目をやった。
再び紙に目を落とし、北原が何かに気付く。
北原「ぴーすけさんもそんなに資格もってないじゃないですか!!」
思わずツッコむ!
ぴーすけ「へっへっへ、普段から競争相手がおらんやったんよ。」
北原も笑う。
ポイント①
ここでは絶対にぴーすけは、自分の所有資格も見てと発言してはならない。
始めからツッコませる為の
「…あら、北原はあんまり持ってないみたいやねぇ。もうちょっと頑張らんにゃーね。」は、振りの発言になってしまうから。
これでは普通のボケだけど、ボケにしては少し弱いし、悟られる可能性もあるので面白さが半減してしまう。
気付いてもらえなければ、この振りは不発に終わるが、見つけた時は相手に軽い衝撃がある。この衝撃が大事。
ポイント②
ポイント①の補足だが、
後輩があなたの所持している資格が少ない事に気を使ってツッコまずにいると、伺えた場合は、
自分にもツッコめよ。と催促する。
そうすれば次回のこういった場合に活かせる。
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